尿酸値が高いとメタボリックシンドロームの危険性も、その因果関係を説明

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【医師監修】
メタボリック・シンドローム

幸手クリニック 院長
山崎昌洋先生に監修していただきました。
  • メタボリック・シンドロームと痛風は強く相関している
  • 尿酸値が高い、メタボと診断を受けた人は生活習慣を改める意識を持つことが大切
  • 続けやすい改善策

尿酸値の高さは「メタボリック・シンドローム」の合併症かも!?

尿酸値の高さとメタボリック・シンドロームの関係は?

日本でも痛風患者の約37%にメタボリック・シンドロームが合併していたという報告があり1)、おなじ生活習慣から起こる病として関連が強いと思われます。また、脂質異常症、高血圧、糖尿病の合併頻度が高いことも知られています。
肥満の傾向が強い人ほど、血清尿酸値が高くなる傾向があり、内臓脂肪面積と血清尿酸値は相関していることが知られています2)。
肥満になると、あるいは肥満になるような食生活をすると肝臓での尿酸の産生が過剰になります。
さらに、インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンとして有名ですが、血液中のブドウ糖をエネルギー源として細胞内に取り込む働きがあります。内臓脂肪が増える「メタボ」になると、インスリンが効きづらくなり(インスリン抵抗性)、血中により多くのインスリンが分泌され高インスリン血症になります。
インスリンは腎臓の尿細管に作用し、尿酸やナトリウムの再吸収を促進する働きもあるため、高インスリン血症になると血清尿酸値が上昇してしまうと考えられています。

1)堤善多,高橋澄夫,井野口卓,他:痛風患者におけるメタボリックシンドローム.痛風と核酸代謝32:25-31,2008
2)Takahashi S, Yamamoto T, Tsutsumi Z, et al: Close correlation between visceral fat accumulation and uric acid metabolism in healthy men. Metabolism 46: 1162-1165,1997

「メタボ」の予防法は?

メタボリック・シンドロームの予防・改善のためには、食事で摂取するエネルギーを運動で消費するエネルギー以下にすることが大切になります。

  • 適度な運動習慣
  • バランスの良い食事
  • 規則正しい生活習慣と食習慣

を通じて、内臓脂肪の減少につながる減量を目指します。
尿酸値を下げる生活習慣の見直しと似ていますね。
また、メタボリック・シンドロームはその他の生活習慣病とも強い関係にあり、将来的には心筋梗塞や脳梗塞などの要因のひとつとなりますので、尿酸値が高く、メタボリック・シンドロームと診断された方は、今までの生活習慣を見直すことをおすすめします。
といっても、突然改めることは難しいと思います。 まずは

  • 休肝日をもうける
  • 自宅の最寄り駅から一駅前の駅で降りて歩いて帰宅する
  • 暴飲暴食をしない

など、出来ること、継続できることから始めましょう。

続けやすい改善策とは?

とはいえ、適度な運動習慣も、バランスの良い食事も、規則正しい生活習慣と食習慣も、簡単に実行できるのであれば、誰もがすぐに始めているはずです。なかなかできないために多くの人が「メタボ」になり、尿酸値まで上がって、健康診断のたびにため息をついているのではないでしょうか。
その意味では手軽な改善策として、早食い・間食・夜食などの内臓脂肪をためる食習慣を改めるところから始めたいです。毎回の食事でしっかり噛んで、味覚の鋭い舌先で食材の味を味わうように意識すれば、1回あたりの食事時間が自然と長くなります。
そうすると、満腹感も高まり、1回の食事の量を減らせます。
さらに間食や夜食を減らせれば、1日の摂取カロリーを減らせます。きちんとした運動習慣がなかなか身につかなくても、口にする食べものの量が減れば、「メタボ」も改善に向かいます。
さらに尿酸値が高い方は「水を飲む」といったシンプルな方法も意識していただきたいところです。

幸手クリニック 院長
山崎昌洋先生にここまで監修していただきました。
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