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そもそも尿酸とは?

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尿酸はアンチエイジングの味方!
だけどバランスが大切

  • 尿酸は体から産生(作られる)ものがほとんど
  • 尿酸値が高いと痛風や尿路結石など痛みをともなう病気につながる
  • 尿酸値が低いと老化の促進やアルツハイマー病やパーキンソン病の原因にもなりうる

尿酸のほとんどは
体から作られる

みなさんがご存知の通り尿酸はプリン体から作られます。
そもそも細胞の新陳代謝から生まれるプリン体から、最終的にこれ以上分解されない成分が尿酸となり、尿酸プールにたまり、おもに尿(おしっこ)によって、排泄されます。
プリン体を多く含まれる食べ物から体にも取り入れられますが、おおよそ700mlの尿酸が体内で作られます。
この尿酸が尿酸プールに貯蔵され、産生(作り出される量)とおなじ、700mlが主に尿によって排泄されます。
この尿酸プールの容量は最大約1500mlほどで、常時約1200mlの尿酸がためられています。
尿酸値が高くなる原因として、

  • 尿酸プールからの排泄量が少ない
  • 産生過剰になっている。

この2つが上げられます。
生活習慣を見直すことは、そのほかの生活習慣病の予防・改善にもつながるので、尿酸値をひとつの指標として考えておくことが必要です。

尿酸値が高いと痛いッ!
病気の原因につながる

尿酸値が高いと起こりうる直接的な症状は、痛風・尿路結石になります。
尿酸値が高い状態のことを高尿酸血症と呼びますが、この状態ではあまり症状が出ておらず、まだ大丈夫と思っている方も多数いらしゃると思います。
また一般的に言われる痛風の症状。
「足の指先が痛い」などが表れず、関節部位にコブができる、痛風結節という症状もあります。
痛みをともなう場合とともなわない場合がありますが、どちらにせよ見た目もかなりグロテスクになるのでさけたい症状です。
のたうち回るほどの痛みと言われる「尿路結石」の原因のひとつでもあり、尿路結石が深刻な状態になると、腎盂腎炎といった合併症の危険性もあり、高熱をともなう痛みを引き起こします。
また尿路結石は再発の可能性が多いので、一度経験した人は尿酸値コントロールにより気をつけて下さい。

尿酸値が低いからと言って
安心できない老化現象

尿酸は新陳代謝の最終的な成分。つまり老廃物で不要なものと思われがちですが、実はこの尿酸、老化に大きく影響しております。
尿酸にはビタミンCをはるかに超える抗酸化力があり、人間はほかの哺乳類とくらべて正常でも尿酸値が高いことが、長寿命であるとの説もあります。
その尿酸値が低いと、アルツハイマー病やパーキンソン病に罹患した人の一部に尿酸値が基準値が下回るといった傾向が見受けられます。
つまり尿酸がもつ抗酸化作用が不足すると老化を早め、神経疾患の原因を作ってしまう可能性があるということです。
つまり尿酸そのものが悪者なのではなく、バランスの良い尿酸値を保つことが重要になるのです。

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