

夏は豊富な
水分補給が生命線
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夏に尿酸値が上がり、痛風リスクが高くなる理由を解説
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意外に見落としがちな夏の尿酸値を悪化させる要因とは?
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夏こそ実践したい、尿酸値を下げる簡単な習慣について
発汗とビールが尿酸値の悪化を加速させる
夏の発汗が尿酸値を上げる
夏は汗をかきます。その発汗で体から水分が奪われると、血液が濃縮され、血清尿酸値が上がります。さらに水分不足が重なると、尿量が減り、排尿の回数と量が減って、尿酸が上手に体外に排せつされなくなってしまいます。その結果、尿酸値が上がり、飽和状態となって、痛風や尿路結石のリスクが高まるのですね。
夏の飲み会が尿酸値の悪化を加速させる
夏はキャンプなどアウトドアで飲んだり、夏祭りで飲んだり、会社帰りにビアホールで飲んだりと、飲酒の機会も増えます。特にビールがおいしい季節で、量を飲んでしまえば、摂取するプリン体の量もかなりのレベルに達してしまいます。
それでいてビール以外の水分補給を怠っていれば、体は完全に水分不足になり、痛風や尿路結石のリスクもさらに高くなってしまいます。
地ビールにも要注意!
晩酌のビールも要注意
夏は帰宅直後に、キンキンに冷やしたグラスとビールで晩酌をするといった習慣がある人も少なくないと思います。無性にビールが飲みたくなる時期が夏ですが、外で飲む機会が多い上に、晩酌で飲む機会も増えますので、プリン体の摂取による尿酸値の悪化が不安視されます。
地ビールにも要注意
ビールが進む時期ですから、旅行先や各種の夏祭りなどで珍しい地ビールを飲む機会も少なくないと思います。各地の地ビールを集めたビールフェスティバルなどに出かける機会もあるかもしれません。しかし、大手の酒造メーカーが作るビール以上に、小さなメーカーが作るクラフトビール(地ビール)には、2~3倍のプリン体が入っているケースがほとんどです。旅先や夏祭りなどの開放感で地ビールを痛飲すると、プリン体の摂取による尿酸値の悪化が懸念されます。
夏は他の季節以上に水分補給を心掛ける
夏の尿酸値対策は、水分補給が他の季節よりも重要になってきます。発汗によって慢性的に体が水分不足の状態になっていますから、こまめに水分を補給し、尿酸値の悪化だけでなく、熱中症の予防などにも役立てたいです。
また、ビールの量を減らすために、1杯目と2杯目の間で炭酸水を挟むなどすれば、炭酸の爽快なのど越しと満腹感によって、ビール量を減らせる可能性も高まります。
せっかく水を飲むなら、
より役立つ「水」を
水分補給でせっかく水を飲むのであれば、尿酸が尿により多く溶けてくれるような働きを持つ飲み物を積極的に口にするといった対策も効果的です。
水分は豊富に摂取すれば、尿量が増え、自然と排尿の回数が高まりますから、尿酸を多く尿に溶かし込めれば、1回の排尿でより多くの尿酸を排せつできるようになります。
尿酸をより多く尿に溶かしてくれる働きを持つ飲み物
尿酸を尿に多く溶かすメカニズムについては飲み物によって異なりますが、尿酸を尿に多く溶かす代表例としては、
- クエン酸水(レモン水など)
- 温泉水
- 青汁
- 牛乳
- トマトジュース
(一部にコーヒーを含むという説もある)
などが挙げられます。ただ、夏の水分補給源として頻繁に口にするためには、無味無臭で水に近い飲みやさが求められます。その意味で温泉水、レモン水などが候補になります。
この手の飲み物を、日常的な水分補給として普段よりも意識的に口にし、温泉水の場合は晩酌などの飲酒の合間に、チェイサーとしても積極的に飲みたいです。