冬の水分不足と
おいしいグルメが
尿酸値を上げる
- 冬に尿酸値が上がるメカニズムと、冬に高プリン食やお酒を口にしてしまいがちな誘惑とは?
- 冬に尿酸値を上げないための対策とは?
- 冬に排尿を増やして尿酸を体外に排せつするための工夫を解説
冬の飲み会と水部分不足に注意
冬は外食や飲み会の多い時期
冬も尿酸値が上がりやすい時期だと言えます。冬は忘年会、新年会、年末年始の食事会など、高プリン食やお酒を積極的に口にする時期でもあります。食事から摂取したプリン体が尿酸に変わり、尿酸値を上げてしまうリスクが高まる時期と言えます。
水分摂取量の減少にも注意
冬は摂取する水分量が減るというリスクもあります。厚生労働省も指摘しているように、日本人は日常的に1日コップ2杯の水が不足していると言われています。暑さを感じず、汗もかかないため、どうしても水分補給を怠ってしまいがちな時期。水分が不足すれば、血液の濃度が高まって、尿酸値が上がってしまいます。尿量も減り、排尿の回数が減って、尿酸の排せつが滞るという心配もあります。
冬は高プリン食が旬な時期
高プリン食を口にする機会も多い
冬は外食の機会が多いと紹介しましたが、外食先で高プリン食を口にする機会が増えると言えます。
例えばカキ、ブリ、カニなど冬に旬を迎える食べ物は高プリン食が多く、100g当たりのプリン体の量は、タラバガニが47.4mg、ブリが120.8、カキが184.5mgなど、高い数値となっています。
できればこうした食品は控えたいですが、忘年会や新年会、親族の集まりなどでおいしい食事を囲む場面で、自分だけ控えるとなると、どうしても難しいと言えます。
飲酒量、食事量を自然と減らせるような対策とは
冬に尿酸値が上がる要因を幾つか挙げてきましたが、尿酸値を上げないためには、1つずつ尿酸値を上げる原因をつぶしていく必要があります。
- 外食や飲み会が増える
→そもそもその手の場面に、足を運ばないようにする
→足を運んだ際には、ベジファーストを心がけたり、飲酒の場面ではチェイサーを頼んで酒量を減らしたりと、工夫をする - 水分不足になる
→1日にコップ2杯分の水分補給を意識して行う - 高プリン食を口にする機会が増える
→カキ、ブリ、カニなど冬に旬を迎えるプリン体の多い食べ物に関しては、食事前に水を飲み、野菜など食物繊維が豊富な食べ物を先に口にして、満腹感を高め、少量を味わうように口にする
冬は水分補給がカギ
尿酸を体外に効率よく排せつするためには、
- 尿酸を尿に多く溶かし込む
- 排尿の回数を増やす
といった考え方が大切になってきます。その意味では上述した対策のうち、十分な水分補給が重要になってくると言えます。十分な水分補給は食事量、飲酒量を抑えてくれるだけでなく、尿量を増やし、排尿の回数を高めてくれる効果が期待できます。
また、一部の飲み物には、尿酸を尿に多く溶かし込む働きも認められています。
例えば、クエン酸水(レモン水など)、温泉水、青汁、牛乳などが有名で、クエン酸水と温泉水、青汁は尿のpH(水素イオン指数)を7以上の弱アルカリ性に傾け、尿酸が尿に多く溶け込むようにサポートしてくれます。牛乳に関してはタンパク質の一種が尿酸を尿に溶かす効果があると確認されています。
それぞれ味わいに特徴のある飲み物が多いです。味に苦手な印象がある場合は、無味無臭で水と変わらずに飲める温泉水(炭酸水素塩泉)であれば、日常的な水分補給源として重宝するはずです。