

日本酒だって上げる。
尿酸値の上がる悲しい現実
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日本酒と尿酸値の関係、さらには日本酒に含まれるプリン体含有量について
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尿酸値を上げない日本酒の飲み方とは
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日本酒がどうしても手放せない人の上手な飲酒習慣ガイド
アルコール度数が高い日本酒は尿酸値を上げる!
プリン体を食品や飲み物から体内に取り込むと、尿酸に分解され、尿酸値を上げる形になってしまいます。その意味でビールはプリン体を多く含むため、高尿酸血症、痛風の患者にとって要注意の飲み物とされているのですが、一方で同じアルコールでも日本酒はどうなのでしょうか?
一般に日本酒はビールよりも痛風や高尿酸血症を引き起こしにくいと言われています。その理由はプリン体の含有量。日本酒100ml中に含まれるプリン体は1.2gで、ビール100mlに含まれるプリン体5g前後と比べると確かに少ないのですが、一方で日本酒はアルコール度数が15度前後とビールよりも3倍近く高いという特徴があります。アルコールは肝臓で分解される過程で尿酸を生むため、アルコール度数が高い飲み物ほど口にすると尿酸値が上がってしまいます。日本酒はプリン体が少ないものの、アルコール度数が高めのため、結局は尿酸値を上げる要注意の飲み物として考えた方がいいのですね。また、日本酒のさかなとして口にする食べものも、プリン体が多い食品が多いという傾向にあります。
飲酒の際には水分補給を心掛ける
プリン体の少ない日本酒であっても、アルコール度数が高い日本酒は尿酸値を上げるという話をしました。尿酸値が気になる方、高尿酸血症で痛風のリスクに直面している方で日本酒を日常的に口にする場合、禁酒が理想的になります。ただ、現実問題としてなかなか禁酒は難しいはず。その意味では、
- 日本酒の量を減らす
- 日本酒を口にする機会を減らす
- チェイサーなどを意識的に口にする
といった工夫が必要になってきます。特にチェイサーとして水を口にする習慣は大切で、高尿酸血症は飲酒による水分不足で血液の濃度が高まると悪化します。意識的に水を口にすれば、飲酒時の尿酸値の急上昇を緩和できる可能性が期待できます。
さらにチェイサーを口にすれば、トータルの飲酒量も減る可能性が高まります。
日本酒の量を減らせない人の対策とは
日本酒の量と機会を減らし、水を口にする大切さを述べましたが、禁酒ではなく減酒では対策としてまだまだ心もとないです。減酒とともに尿酸値を下げる食品、飲み物を口にする工夫も始めたいです。 例えば尿酸値を下げる食品・飲み物としては、アルカリ性の食品や飲み物が挙げられます。その手の食べ物・飲み物を口にすると、尿がアルカリ性に傾いてくれます。尿がアルカリ性に傾くと、尿酸が尿に溶け込みやすくなり、尿酸の排せつがスムーズに行われるようになると医学的にも認められています。 アルカリ性の食品の代表例は、
- 海藻類
- キノコ
- 野菜(ゴボウなどの根菜類が中心)
などが挙げられます。飲み物に関しては、昔から痛風に効果があると言われ、現在では医学的な根拠の下で環境省にも効能が認められている、
- 炭酸水素塩泉の温泉水
などが効果的です。温泉水は温泉地まで出かけて飲む必要がありますが、現在では源泉水を清潔な状態でボトリングした温泉水が市販されています。日本酒のチェイサーとして温泉水を飲んだり、日常の習慣として温泉水を飲んだりして、高尿酸血症を改善し、痛風を予防したいです。
その他、
- 青汁
- トマトジュース
なども、尿をアルカリ性に傾けたり、飲み物に含まれるビタミンCが尿酸の排せつを助けたりして、尿酸値を下げる働きが期待できます。