

クエン酸ナトリウムは
制酸剤として医薬の世界でも利用される
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クエン酸ナトリウムの働きと、クエン酸ナトリウムが尿酸値を改善する仕組みについて
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クエン酸ナトリウムが豊富に含まれた飲み物とは?
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尿酸値の改善に役立つ理想的な飲み物の条件とは
クエン酸ナトリウムは尿酸を尿に溶かし込む働きを持つ
クエン酸ナトリウムは尿酸を尿に溶かし込む働きがある
クエン酸ナトリウムは、炭酸水素ナトリウム(重曹)と並んで、制酸剤として医薬の現場で利用されている成分になります。
クエン酸ナトリウムは尿のpH(水素イオン指数)を7以上の弱アルカリ性に傾け、尿酸を尿の中に多く溶かし込むような働きがあります。
クエン酸とは酸味の成分
クエン酸ナトリウムのクエン酸とは、レモンなどのかんきつ類を口にしたときに感じる、独特の酸味の成分になります。
レモンや梅干しが尿酸値の改善にいいと言われる理由は、クエン酸が豊富に含まれているからです。その意味で尿酸値の改善においては、クエン酸を含んだ飲食物を積極的に口にする必要があります。
クエン酸の独特の酸味は量を摂取しにくい
クエン酸はかんきつ類の果実などに含まれる独特の酸味の成分だと紹介しました。その意味で、レモンを丸かじりができない(人が多い)ように、食品からでは大量に摂取しにくいというデメリットがあります。
独特の酸味を和らげようと、クエン酸ナトリウムを食品添加物の1つとしてジュースに混ぜる方法もありますが、尿酸値の改善という意味においては、ジュースに混ぜる方法は好ましくありません。糖質を過剰に摂取すると、糖質が尿酸を作る働きを持っていますので、せっかくのクエン酸の効果が限定的になる恐れがあります。
その意味では果実の摂取も要注意です。イチゴ、パイナップル、キウイなど果物の中にもクエン酸は多く含まれていますが、果物には果糖が多く含まれています。果糖も尿酸値を上げる働きがありますから、食べすぎには要注意です。
クエン酸が入った飲み物の代表例
クエン酸が入った飲み物と言えば、
- レモンジュース
- グレープフルーツジュース
- パイナップルジュース
- イチゴジュース
- キウイジュース
など、果物を原材料としたジュースになります。他には、
- レモン水
- グレープフルーツ水
など、かんきつ類を漬け込んだ水(いわゆる、デトックスウォーター)も代表例として知られています。
ジュースの場合は口当たりがいいというメリットがありますが、糖質が多く含まれているため、水代わりの水分補給源には適していません。
その点、レモン水やグレープフルーツ水などの、いわゆる「デトックスウォーター」であれば、自ら糖質を加えない限り、すっきりとした味わいで水分とクエン酸を日常的に摂取できるようになります。
しかし、レモン水やグレープフルーツ水は自分で作るとなると、毎回かんきつ類をカットして、水につけるという手間が発生します。体内に蓄積した尿酸の結晶を完全に排出するには2年など長い時間がかかります。長期的に続けられる対策かどうかは、その人の根気次第になります。
理想的な尿酸値対策の飲み物とは
レモン水やグレープフルーツ水のような「デトックスウォーター」の場合は、普段の水代わりに飲める味わいのさわやかさもあり、重宝するはずです。
しかし、レモン水自体には利尿作用を促すような成分は含まれていません。たくさんの量を飲めば、もちろん尿量が増え、排尿の回数が増えるとも考えられますが、血清尿酸値が8.0など、治療が必要な一歩手前まで来ているような人の場合は、できれば尿酸を尿に多く溶かし込むだけでなく、利尿作用を併せ持つ飲料を、尿酸値の改善において取り入れたいです。
例えば尿酸を尿に多く溶かし込み、さらに利尿作用を持つ飲み物としては、古くから湯治に使われてきた炭酸水素塩泉の温泉水などが代表例として知られています。無味無臭で普段の水道水代わりに飲める手軽さもありますから、飲泉も検討したいです。