お茶の尿酸値を下げる成分とそのメカニズム

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お茶
尿酸を尿に溶かし、
排尿もサポートする飲み物

  • お茶が尿酸値を下げる仕組みと、お茶に含まれる尿酸値を下げる成分とは?
  • お茶で尿酸値を下げるメリットとデメリット、お茶を飲むときの注意点について
  • 習慣的にお茶を口にするだけでなく、一緒に口にしたい尿酸値を下げる食べ物や飲み物について

カフェインの利尿作用で尿酸排せつを促す!

高尿酸血症や尿酸値の改善に、水分補給が挙げられます。水分不足で血が濃縮されると尿酸値は上がり、逆に水分補給が十分に行われると、尿量と排尿の回数も増えて、尿から尿酸が排せつされやすくなります。
しかし、水分補給が大事と言われても、なかなか飲み忘れてしまいがちです・・・。実際に厚生労働省からも、日本人は平均的に1日コップ2杯の水が慢性的に不足していると指摘されています。そういった水分不足を解消する際に助かる飲み物が、お茶になります。お茶と言ってもさまざまな種類がありますが、単純な水と比べて味覚や風味に変化が出ますので、好んで口にしたくなるような飲料と言えます。その意味で、お茶は排尿をサポートしてくれる飲み物に該当します。
また、緑茶のようにビタミンCが豊富な飲み物になると、ビタミンC自体が尿酸値の改善に前向きな働きをしてくれます。ビタミンCは尿に多くの尿酸を溶かし込み、排せつされるようにサポートしてくれる栄養素として有名です。
ビタミンCは熱に弱く、壊れやすいため、熱湯で入れる緑茶の場合、「ビタミンCは大丈夫なの?」と心配になってしまうかもしれません。しかし、緑茶の場合はカテキンなど他の成分がビタミンCを守ってくれるため、お茶の中に大量のビタミンCが有効な形で残ってくれると言われています。その意味において、一部のお茶は尿酸を尿に溶かし込む飲み物だとも言えそうです。

お茶に含まれるカフェインの
取りすぎには注意

お茶は単なる水と異なり、独特の風味や味わいがあるため、進んで口にしたくなるような魅力があると紹介しました。その意味で高尿酸血症や痛風の改善に効果的な水分補給源だと言えます。一部のお茶には利尿作用もあるため、まさに尿酸を体外に排せつする飲み物に該当します。またビタミンCが含まれる場合も少なくないため、尿酸を尿に溶かし込んでくれる飲み物にもなります。メリットをまとめると、

  • Merit

    メリット

    • 単純な水よりも味わいや風味があり、口にしやすい
    • 安く手に入る
    • ビタミンCが豊富なお茶の場合、尿酸をより多く排せつできる可能性がある
    • 利尿作用がある

    といった点が挙げられます。ただ一方でお茶にもデメリットがあります。

  • Demerit

    デメリット

    • カフェインが入ったお茶の飲みすぎは、カフェイン中毒など副作用を招く場合もある
    • 自分で茶葉から入れようとすると手間がかかる

    といった点です。お茶にカフェインが含まれている場合、慢性的に飲みすぎるとカフェイン中毒になる恐れがあります。カフェインは玉露に特に多く、次いで紅茶、煎茶(せんちゃ)、ウーロン茶などと続きます。カフェイン入りのお茶を飲む場合、メインの水分補給源としてではなく、ブレイクタイムに口にする補助的な水分補給源として考えた方がいいのかもしれません。
    手軽な市販のお茶を好む人も少なくないはずです。市販のお茶には酸化防止剤としてビタミンC(お茶に本来含まれるビタミンCとは別物)が含まれていますが、この添加されたビタミンCが人工の場合、一部の研究では健康にマイナスの影響を与えるのではないかと言われています。だからといって口にするたびに自分で茶葉からお茶を入れようとすると、手間がかかります。この手間のせいで、お茶を飲む習慣から遠ざかってしまう場合もあるかもしれません。

温泉水などを
水分補給源に加えてみる

お茶は水分補給源になる上に、利尿作用も一部にあり、ビタミンCも一部に含まれていて、とても優れた高尿酸血症対策になると述べてきました。しかし、カフェインが含まれたお茶の場合、飲みすぎには注意したいですし、自分で茶葉から入れる場合、手間もあって飲み続けるとなると大変かもしれません。
その意味では、他の尿酸値改善に効果がある飲食物を組み合わせたいです。乳製品の摂取、野菜や海藻、キノコ類の摂取など、他の尿酸値対策に効果的な飲食物を組み合わせてみてはいかがでしょうか。
牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品に含まれるタンパク質の一種は、尿酸の排せつをサポートする働きがあると知られています。野菜や海藻、キノコ類はアルカリ性の食べ物で、積極的に食べると尿がアルカリ性に傾くと知られています。尿がアルカリ性に傾くと、尿酸がより尿に溶け込みやすくなり、さらに尿路結石の予防にもなります。
お茶や牛乳を適度に飲み、野菜や海藻、キノコ類を口にして、おやつやデザートにチーズやヨーグルトを食べるなど、トータルで尿酸値の改善を行いたいです。

水分補給源に「水」は
やはり欠かせない

お茶は単純に水分補給源になり、尿酸値を下げる働きがあると述べましたが、水分補給という意味で言えばシンプルに水も飲みたいです。お茶と違って味がないため、味気ないと感じる人も居るかもしれませんが、逆にお茶のような風味や味がないため、飽きずに飲み続けられるメリットがあります。
また、同じ水でも、一部の泉質を持つ温泉水の飲泉も効果的です。医学的根拠の下で環境省が認めるように、温泉の中でも炭酸水素塩泉は入浴ではなく飲泉で、高尿酸血症や痛風の予防・改善に効果があると認められています。炭酸水塩泉は尿をアルカリ性に傾けてくれる効果があり、上述したようにアルカリ性に傾いた尿は多くの尿酸を溶かし込み、排せつへと導いてくれます。
温泉水は水道水代わりに飲めますし、何かに割って飲んだり、何かのチェイサーとして一緒に飲んだりもできます。お茶はあくまでもブレイクタイムの水分補給源にして、水を水分補給のベースにしたいです。

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